子供新聞はいつから・何歳から読ませればいいの?
子供新聞はいつから(何歳から)読み始めた方が良いのでしょうか?一日でも早く始めた方がやはり有利なのか、いまさら購読したところでもう手遅れなのか。お母さんの抱える疑問について、少し考えてみましょう。
- 子供新聞は小学4年生から読み始めるのが最多
- 子供新聞はいつから読み始めても効果は変わらない
- 早く読み始めるとメリットを受けやすい
- やっぱり子供新聞は読んだほうが良いの?
- 『読売』『朝日』『毎日』のうち、どの子供新聞がおすすめ?
- 5-1. 子供新聞3紙の特徴
- 5-2. タイプ別おすすめ子供新聞
- 子供との信頼関係を築く大事なチャンス
子供新聞は小学4年生から読み始めるのが最多
子供新聞の購読者数(年齢別)を調べてみると、小学4年生からその数が急増していることが分かります。子供新聞は小学4年生から読み始めるご家庭が最も多いということです。小学4年生といえば、中学受験を意識し始める時期と重なります。恐らく受験対策の副教材として、受験生が購読を始めることから、4年生の購読者が急増しているのでしょう。
子供新聞はいつから読み始めても効果は変わらない
子供新聞の「学習効果」は主に、
「①言葉の力(言語能力)」
「②知識・教養」
の2つ。そして「言葉の力」も「知識・教養」も、早くから学習しなければ身につかないものではありません。むしろ年齢を重ねた後のほうが、効率的に吸収できることもあります。
そのため、「子供新聞は早くから始めたほうが効果的」とは必ずしも言い切れません。別の言い方をすれば、子供新聞の購読に「遅すぎる」ということは決してないのです。
ただし、これはあくまでカリキュラムや受験を無視した場合の話。
実際は「学校の成績」や「中学受験」のように、効果を発揮しなければならない時期が決まっています。本当は焦らなくてもいいのに、「何歳のいつまでに結果を残さなければならない」と追いつめられてしまうため、読み始める時期を逆算して考える必要が生じてしまうのです。なんとも悲しい現実ではありますが、社会システムはそう簡単に変わらないため、私たちは今後もしばらく、この考え方を強要されることになりそうです。
早く読み始めるとメリットを受けやすい
では、上記の点をふまえた上で、子供新聞はいつから読み始めるのがベストなのか。
当サイトの意見としては、
「(遅すぎるということはないけれど)早くから読み始めた方がメリットを受けやすい」
という結論になりそうです。
早い時期から「言葉の力」や知識・教養を身につけておけば、同じく早い時期から学習効率が高まります。子供新聞を早く読み始めれば、それだけ成績の上がるタイミングも早まる(可能性がある)ということです。
小さい頃から成績が良いと、子供は自信を持ち、その後も勉強に積極的に取り組んでくれるようになります。逆に出だしの成績が悪く、一度「勉強が苦手」と思い込んでしまうと、なかなか勉強を好きになれないものです。
また、小さい頃から子供新聞に取り組むことで、習慣化しやすいというメリットもあります。生意気盛りの小学4年生にいきなり「新聞を読め」というより、低学年の頃から親子で一緒に読む習慣を身に付けておいた方が、継続しやすいのは事実ですからね。
子供新聞にはふりがなが振られているため、小学校低学年であっても読むことはできます。早い子は幼稚園の年長さんの頃から読み始めるようです。もちろん意味を理解できるかどうか分かりませんが、お父さん・お母さんがサポートしてあげることで、十分にその効果を期待することはできます。「いつから」というベストな時期がないということは、どれだけ早く始めても問題はないという意味でもあるのです。
ただし前述のように、必ずしも早い時期から読ませなければいけない、というわけではありません。早期購読に多くのメリットはありますが、「いつから始めても遅すぎることはない」という前提は忘れないようにしましょう。
子供新聞を読むとなぜ勉強ができるようになるの?やっぱり子供新聞は読んだほうが良いの?
「新聞(子供新聞を含む)を読んでいる子供は学力が高い」という文部科学省の調査結果があります。グラフからもわかるように、毎日新聞を読んでいる子供は、そうでない子に比べてかなりの学力差がついています。
子供新聞を読むことでなく、知識・教養が身につくだけでなく、「言葉の力(言語能力)」も育てられます。「言葉の力」は「考える力・表現する力」の源。「言葉の力」が育つと「考える力・表現する力」も一緒に育ち、結果的に学力の向上につながっているのでしょう。
2020年度から学校教育は「思考力・表現力」に重点を置いた教育路線にシフトチェンジします。そのため、小学生のうちから「言葉の力」を鍛えておくことで、新しい教育にスムーズに対応できるはずです。
『読売』『朝日』『毎日』のうち、どの子供新聞がおすすめ?
子供新聞には『読売KODOMO新聞』『朝日小学生新聞』『毎日小学生新聞』の3紙があります。新聞そのものに優劣はありませんが、それぞれに特徴があるため、特徴に合わせた選び方をすると間違いがありません。
子供新聞3紙の特徴
読売KODOMO新聞
写真やイラスト、図表、グラフが充実。はじめて新聞を読む子供や活字慣れ・読書慣れしていない子供でも読みやすいのが特徴。学習コンテンツとして、名探偵コナンの時事コーナー、四谷大塚監修の受験対策コーナー、動画付き英会話コーナーが人気です。価格はなんと月額500円(税込)。他紙の料金と比べると3分の1以下で、断トツの安さを誇ります。また3紙の中で唯一の週刊発行(他紙は日刊)。毎日読む必要がないため、子供の負担を最小限に抑えることができます。発行部数は20万部以上。人気No.1の初心者向け子供新聞です。
詳細はこちら朝日小学生新聞
難関中学合格者の40%が購読。中学受験用の学習コンテンツが充実しているため、受験生にとても人気があります。また「天声人語」はうまく活用することで、読解力・思考力・表現力を成長させることができます。広告が多く、ゴチャゴチャして読みづらいのがネック。受験生向けの子供新聞です。
詳細はこちら毎日小学生新聞
もっともニュースの充実している子供新聞。時事ニュースといえば朝日、といわれがちですが、当サイトの印象としては毎日のほうが読みやすく、充実度(ページ数・紙面の割合)も高いといえます。池上彰さんのコーナーなど人気コンテンツも多く、読み物として楽しむことができます。その分、受験生向けの学習コンテンツはほとんどありません。
詳細はこちらタイプ別おすすめ子供新聞
- 子供新聞を読むのが初めて
- 活字慣れ・読書慣れしていない
- 勉強が得意ではない
- 新聞を毎日読む余裕がない
- 価格の安い新聞が良い
上記の項目にだいたい当てはまるようであれば、『読売KODOMO新聞』がおすすめです。『読売KODOMO新聞』は写真や図解が充実しているため、「読みやすさ・わかりやすさ」は間違いなくNo.1。そのため、普段あまり文字を読む習慣のないお子さんでも気軽に、楽しく取り組むことができます。
※もちろん難関中学受験生の読者も多く、上級者のお子さんにも人気です。
逆に上記項目にほとんど当てはまらないという場合、「受験向けコンテンツ重視」であれば『朝日小学生新聞』、「ニュース重視」であれば『毎日小学生新聞』がおすすめです。どちらの新聞も日刊なので、毎日すべての記事を読み続けることは困難ですが、一部の記事・コンテンツだけを確認するなど読み方を工夫することで継続しやすくなります。
子供との信頼関係を築く大事なチャンス
子供新聞を親子で一緒に読んでいるご家庭が多いようです。まだ子供一人では新聞を読み切る力がないため、お母さんが協力しているのでしょう。もしくは、そんなことをしているうちにお母さん自身も新聞が楽しくなり、結果的に一緒に読んでいる、というご家庭も少なくありません。
いずれにしても、親子で新聞を読むという行為には、子育てをするうえでとても大事な要素が含まれています。それは、「親の愛情を知る」ということです。
子供は親とのコミュニケーションやスキンシップを通じて、親からの愛情を感じます。決して物やお金ではありません。
「親が自分と一緒に勉強をしてくれている」「自分の質問に答えてくれる」「自分のためにいろいろ教えてくれる」など、そういった親の姿を見ることで、子供は親からの愛情を感じ取ることができるのです。
もちろん、共働きが一般的になった現代社会では、お母さんが常に子供のそばにいることはできません。物理的に一緒に過ごす時間も少なくなり、そのせいか、言葉を交わすとついつい「宿題はやったの?」「成績が下がってるじゃない!」「テレビばっかり見てないで勉強しなさい」なんて愚痴ばかり。親にそのつもりはなくても、子供にとっては「文句ばかり言う親」「自分を見てくれない親」になってしまうのです。
だからこそ、一日のうちのほんの少しであっても、親子で楽しく新聞を読み、言葉を交わす時間を設けたいものですね。子供新聞は、そういった親子のコミュニケーションをつくるツールとして、ちょうど良いのではないでしょうか?
そしてこれもまた、なるべく早い時期から習慣づけることで、親子のコミュニケーションに「空白」を作りにくくなります。その分、親子の信頼関係もより強く、太い結びつきになってくれるはずです。
子供新聞を読むと落ち着いた子供になる?ライター杉本 夏南(すぎもと かな)
2児の母 (長男 10歳 と 長女 7歳)。塾講師や家庭教師の経験を活かし、主に子育てや幼児教育・学校教育の記事を執筆している。