中高生新聞ってなに?
中高生新聞は中高生の知っておきたいニュースや学習コンテンツを厳選して掲載している新聞のことです。一般的な新聞に比べ、文章表現が易しく、写真・イラスト・図解が多く、難しい言葉には解説も用意されているため、中高生でも分かりやすく読みやすいのが特徴的です。
中高生新聞には『読売中高生新聞』と『朝日中高生新聞』の2紙があります。
「中高生新聞」も子供新聞と同様、やはり読んだ方が良いのでしょうか?中高生新聞を読むことで、中学生、高校生にふさわしい知識・教養を身につけられるだけでなく、読む力・考える力・表現力を習得することもできます。2020年度から始まる新大学入試では、まさにそれらの能力が求められることもあり、「中高生新聞の需要」は急速に高まっているようです。
現在、中高生新聞には『読売中高生新聞』と『朝日中高生新聞』の2紙があります。【子供新聞比較ナビ】では2紙を徹底解説し、比較しながらそれぞれの特徴やおすすめポイントをお伝えします。
オススメ度 | ★★★★★ |
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人気度 | ★★★★★ |
発行日 | 毎週金曜日 |
価格 | 月額850円(税込) |
ページ数 | 24ページ |
『読売中高生新聞』は、小学生版と同様に豊富なビジュアル面が特徴的。紙面全体を通じて多くの写真やイラスト・図表が使用されているため、読みやすく分かりやすい新聞という印象を受けるはずです。もちろんエンタメ要素も充実しているため、半分勉強、半分娯楽という読み方ができるのも読売新聞らしいですよね。学習コンテンツとしては特に「英語」が優秀で、とくに高校生向けの長文読解コーナー「News English 300 words」はおすすめです。また、間接的に世界史を学べる「世界遺産ノート」も人気。数学の学習コンテンツもありますが、どちらかといえば文系の高校生に喜ばれるかもしれません。
新しく始まった河合塾の「ミライ型学力養成講座」にも、大学入学共通テスト対策として大きな注目が集まっています。
もっと詳しく知りたい方はこちら『読売中高生新聞』のおすすめポイントは、「ビジュアル」と「英語学習コンテンツ」です。まずビジュアル面では、とにかく写真や図表が豊富で、見た目のインパクトは絶大。さらに図表が充実しているため、「読みやすさ・分かりやすさ」を実感できると思います。あまり活字が得意ではないお子さんでも取り組みやすいため、勉強の「とっかかり」として利用しやすいかもしれません。新聞は読まなければどんな効果も得られませんが、継続して読み続けることができれば、速読力、読解力、表現力+知識・教養など得られるものは多くあります。
また、英語学習コンテンツの「News English 300 words」では、300語程度の長文読解に挑戦することができます。受験英語では長文読解の実力が結果を大きく左右しますが、意外と学校では(とくに高校2年生くらいまでは)長文が疎かにされがちです。早めの長文対策が、受験合格への近道であることは間違いありません。「News English 300 words」は高校生にとっておすすめのコンテンツといえるでしょう。
さらに新大学入試対策として連載がスタートした河合塾の「ミライ型学力養成講座」も、受験生には欠かせない学習教材になりそうです。
オススメ度 | ★★★★☆ |
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人気度 | ★★★★☆ |
発行日 | 毎週日曜日 |
価格 | 月額985円(税込) |
ページ数 | 20~24ページ |
『朝日中高生新聞』はニュース、学習コンテンツに重点を置いた中高生向けの学生新聞です。「天声人語」が人気で、小論文や作文対策として利用されています。
小学生版と異なり、『朝日中高生新聞』では週間を採用。忙しい中高生でも気軽に購読することができます。料金体系もそれに合わせてリーズナブルになりました。また小学生版に比べ広告も減り、読みやすさはかなり改善されています。
もっと詳しく知りたい方はこちら『朝日中高生新聞』の最大のウリは「天声人語で200字作文」という作文対策コーナーです。天声人語といえば、中学・高校の朝学で取り入れられる作文・小論文対策の王道コンテンツ。「天声人語で200字作文」のコーナーでは、本文の簡単な解説や作文をする上でのちょっとしたアドバイスも付け加えられています。2020年度の大学入試対策として最適のコンテンツといえるでしょう。
また、英語学習コンテンツとして「英検」の過去問が用意されており、主に3級・準2級(中3~高2レベル)の勉強をすることができます。
中高生新聞は中高生の知っておきたいニュースや学習コンテンツを厳選して掲載している新聞のことです。一般的な新聞に比べ、文章表現が易しく、写真・イラスト・図解が多く、難しい言葉には解説も用意されているため、中高生でも分かりやすく読みやすいのが特徴的です。
中高生新聞には『読売中高生新聞』と『朝日中高生新聞』の2紙があります。
現在の高校1年生が受験生になる2020年度から、新しい大学入試(大学入学共通テスト)が始まります。新テストのテーマは「思考力・判断力・表現力」。具体的にはこれまでのマークシートにくわえ、記述式問題が出題されます。日本人はこの記述式問題がとにかく苦手で、2017年度に施行されたプレテストでは正答率の低さが露呈されてしまいました。そのため今後の受験生には記述式問題への対応力、つまり思考力と表現力の向上が求められます。
そして中高生新聞は「継続的に活字を読む」という行為を通じて、子供の考える力・書く力を伸ばす効果があるといわれています。そのため、新テストの概要が発表されて以来、中高生新聞は教育現場から再注目され、現在購読者が急増しているのです。また『読売中高生新聞』では河合塾とのコラボ企画「ミライ型学力養成講座」も始まり、ますます新テスト対策効果を期待できます。
「言葉の力」は読解力・思考力・表現力などの源。言葉の力が向上することで、結果的にさまざまな相乗効果をもたらしてくれます。
「言葉の力」は、文字(文章)を読むことで成長させることができます。しかし中高生になると部活や習い事、趣味で時間が足りず、読書量の激減することが分かっています。多感で、たくさん考えたり、表現したりしなければならない時期にもかかわらず、「言葉の力」の成長が滞り、思考力や表現力がうまく機能しなくなってしまうのです。
そこで効果的とされたのが中高生新聞でした。中高生新聞であれば本よりも気軽に読むことができ、毎週決まった日に手元に届くため、「文章を読むこと」を習慣づけできるのです。また勉強や社会生活に役立つ知識・教養も同時に習得できて一石二鳥。「言葉の力」を身につけながら学習まで出来るため、まさに中高生にうってつけの学習ツールといえるでしょう。
「言葉の力」が身につくことで、読解力・思考力(判断力)・表現力が向上します。つまり、文章で書かれた「言葉」を正しく理解し、「言葉」を使って多角的に考え、考えた内容を「言葉」によって再現できるようになるのです。これらは学力のベースとなる能力であり、実際に新聞を読んでいる子供はそうでない子供に比べ、学力の高いことも分かっています(上記グラフ参照:文部科学省調査)。
小論文や作文、さらに記述式問題には、思考力と表現力が不可欠です。これは上記の「言葉の力」の習得によって解決される可能性が高まります。また新聞から得られる知識は、小論文や国語・社会などさまざまな教科学習に役立ちます。実際に新テストでは教科にかかわらず「社会生活に関連性のある問題」が出題される予定です。
さらに記事の音読・書き写し・要約文の練習などを通じて、日本語による表現力を爆発的に高めることもできます(代表的なコンテンツが『朝日中高生新聞』の「天声人語」)。
中高生新聞には『読売中高生新聞』『朝日中高生新聞』の2紙があります。どちらも「週刊発行」で、料金も『読売』が月額850円(税込)、『朝日』が月額985円(税込)とそこまで差異はありません。そのため、基本的にはコンテンツ(新聞の内容)のみを基準として選ぶことになりそうです。
そして結論からいうと、現時点では『読売中高生新聞』のほうおすすめです。
まずニュース面ですが、2紙ともニュースには6ページを割いています。内容的にはほぼ際はありませんが、写真や図解は『読売中高生新聞』のほうが充実している分、読みやすさ・分かりやすさという点で『読売』の方がややリード(「横書き」という点も子供には読みやすいといえます)。
次に学習面。小学生版では「学習コンテンツ=朝日」といえるくらいに差が見られましたが、中高生版では『朝日中高生新聞』もコンテンツのバランスを重視するようになったため、学習コンテンツ量も2紙ともに4ページずつ。
ただし『読売』が「英会話・英語長文・数学・世界史」の直接的な学習コンテンツを設けているのに対し、『朝日』は「天声人語・英検」+「学習に関する記事×2ページ」という構成。つまり、教科学習として取り組むことのできる学習コンテンツは実質2ページのみ。さらに『読売』は河合塾とのコラボ企画「ミライ型学力養成講座」の連載が始まったこともあり、学習面でも『読売中高生新聞』に軍配が上がるといえます。
さらにコミュニケーションコンテンツでは、『朝日』が投稿欄を1ページ設けているのに対し、『読売』は2ページ。くわえて専用アプリを用意し、読者間のアンケートや意見交換はもちろん、芸能人とのコラボまで実現したかなり本格的なもの。
このようにトータルで見て『読売中高生新聞』のほうが評価点は高く、しかも料金も『読売』のほうが安いという状態です。
唯一(?)『朝日中高生新聞』の優れた点といえば「天声人語」。中高の朝学でおなじみのこちらのコンテンツは、使い方次第では新テストに必要な「思考力・判断力・表現力」のすべてを同時に訓練することができる画期的な学習コーナーです。しかも『読売中高生新聞』にはこれに相当するコンテンツがないため、「天声人語」一本で『朝日中高生新聞』を選ぶ方法もあります。
ただし、書き写し・作文・要約文の練習という目的であれば、対象の記事は必ずしも「天声人語」である必要はありません。興味のある記事を天声人語風に活用すれば、『読売中高生新聞』でも十分に学習効果を得ることはできます。
そのため、2024年11月現在では、『読売中高生新聞』が一歩リード=おすすめの中高生新聞という印象です。
※『読売中高生新聞』と『朝日中高生新聞』を比較した場合の評価であって、『朝日』は良くないという意味ではありません。