読売KODOMO新聞の英語学習コンテンツ「使える!リアルEnglish」
『読売KODOMO新聞』には英語学習コンテンツとして「使える!リアルEnglish」が用意されています。小学生新聞としては非常に難易度の高いコンテンツであり、学校のカリキュラムから独立した英会話教材として利用したほうが良いでしょう。それでは「使える!リアルEnglish」の詳細を確認してみます。
「使える!リアルEnglish」の基本情報
内容 | マンガによる英会話学習コンテンツ |
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レベル | 難しい |
教材タイプ | 英会話 |
動画 | あり |
『読売KODOMO新聞』の「使える!リアルEnglish」は、英語学習における「英会話」教材に属します。マンガ形式の教材で、登場キャラクターたちがキーセンテンスに沿った英会話を行います。マンガは2コマのみなので、会話文としては5文程度。
またQRコードで読み込める約3分の動画もついているため(英会話のAEON監修)、生の英語を聞きながら英会話の練習をすることができます。
ただし、小学生新聞の学習レベルとしては非常に高難易度です。文法、単語は中学3年生レベル(場合によっては高校レベル)。「使える!リアルEnglish」を利用しての文法理解は、英語初体験の小学生にはほぼ不可能でしょう。
そのため、学校教育とは完全に切り離し、あくまでも「英会話教材」+「発音練習」として利用することをおすすめします。
「使える!リアルEnglish」の使い方
まずは付属の動画を再生し、マンガを見ながら実際の会話の様子を確認します。生の発音を耳で覚えたら、今度は子供にも英会話文を読ませてみます。動画の音声に合わせたり、お母さんが手伝ったりしながら発音させましょう。
この際、文法的意味はあまり考えなくても大丈夫です。1文を丸ごと覚える・発音するつもりで練習してください。
ある程度スムーズに発音できるようになったら、キャラクターの名前を子供の名前に置き換えて読んだり、親子でセリフを担当しながら、読み合わせの練習をしてみましょう。このとき、より「演技」をすると効果的です。
学習が終わった後も、その日の夜や別の日に、「学校でインフルエンザが流行ってるんだって、英語でなんて言うんだっけ?」とクイズに出してみたり、読み合わせの練習を繰り返したりすることで、より英会話文の定着を期待することができるはずです。
お父さん・お母さんにとっても英会話の良い勉強になると思います。もしかすると、親子で楽しむことを目的に作られている側面もあるのかもしれませんね。
カリキュラムを無視すれば優秀な教材
「使える!リアルEnglish」は難しすぎる、英語の学習教材には向かない、と考える人もいるかもしれません。しかし、必ずしもそうではありません。
そもそも私たちは、子供たちの学習を「学校教育のカリキュラム」に沿って考えてしまうところがあります。たしかにカリキュラムに沿って考えれば、「使える!リアルEnglish」は難しく、いますぐ役に立つものではないかもしれません。むしろ文法学習としては利用しづらい部分もあります。
しかし、その「学校教育のカリキュラム」に沿った学習こそが、子供たちの弊害になる可能性もあるのです。実際にカリキュラムに沿った結果、ネイティブ並みに英語を話せるようになった子供はほぼ皆無でしょう。
最近では英語をペラペラと話す子供もたびたび見かけるようになりました。恐らく小さいころから英会話教室などに通わせ、英語を会得したのでしょう。もし英語教育を学校教育のみに当てはめていたら、絶対に会得できなかったはずです。
そういう意味では、特に小学生のうちは、文法やカリキュラムは気にせず、あまり堅苦しいことは考えずに、どんどん「生の英語」をしゃべらせるほうが、「英語を話せるようになる」という観点では効率が良いのかもしれません。
文法や難しい単語は後からでも覚えられます。むしろ小さいころから楽しく英語に触れることで、英語に対するアレルギーを軽減する(もしくはそもそもアレルギーを発症させない)ことができるかもしれません。
子供は親と一緒に勉強をすることが大好きです。お父さん・お母さんと一緒に、遊び感覚で英語をしゃべる。それはきっと、楽しくてたまらない体験になるはずです。まして、「英語を話せる」ことを褒められたら、なお嬉しくなってしまいます。嬉しくて、もっと褒められたい。そう感じるようになれば、自発的にもっとやってみたくなるはずです。そのうちに英会話を習ってみたい、なんて言い出すかもしれません。
そう考えれば難易度の高い「使える!リアルEnglish」も、非常に効率的な英会話学習といえるかもしれませんね。
『読売KODOMO新聞』ってどんな新聞なの?ライター相田 浩二(あいだ こうじ)
個人塾の経営者。「受験テクニック」に頼らない考える勉強法をテーマに、子どもたちへの教育はもちろん、講演会も開催。家族構成は妻と12歳の娘と猫1匹。