中学受験生に大人気!「子供新聞」はどうして中学受験に役立つのか?

中学受験生の学習ツールとして大人気の「子供新聞」。「子供新聞」は中学受験に欠かせない時事ニュースの学習に加え、知識・教養の習得、各教科の勉強、さらに学力向上の効果まで期待できます。それでは「子供新聞」がどうして中学受験に役立つのか、その理由を探ってみましょう。

子供新聞が中学受験に役立つ4つの理由

中学受験対策として人気の「子供新聞」。しかし子供新聞はどうして中学受験に役立つのでしょうか?

子供新聞が中学受験に役立つ4つの理由

理由1. 時事ニュース
理由2. 知識・教養
理由3. 教科学習
理由4. 「言葉の力」

1. 時事ニュース

中学受験の社会科の授業には、「時事問題」が出題されます。具体的には9割近い学校で出題され、試験問題の2割を占めることもあります。基本的には社会科で出題されますが、国語や、場合によっては理科にさえ、時事にからめた問題が登場することも少なくありません。学校によっては面接や作文(小論文)でも出題されます。

時事ニュースは学校教育ではほとんど触れられません。塾で一部関わることもありますが、それだけでは不十分というのが本音です。時事問題は日頃のニュースがテーマになるため、専用の教科書や教材がなく、対策の難しい単元なのです。

では、どうすれば時事問題の対策ができるのか。当たり前のことではありますが、「日常的にニュースに目を通し、その都度興味を持って吸収していく」という方法以外に、効果的な学習法はありません。それこそが最も効果的で、ほとんど唯一の対策法なのです。

そして、日常的にニュースに触れるために役立つのが「新聞」です。しかも「子供新聞」であれば、あらかじめ小学生向け=受験向けにニュースが厳選されていますし、小学生でも理解やすいよう、表現を工夫したり、図解を使って解説したりしてくれます。「厳選された時事ニュースを・習慣的に・わかりやすく学習できる」のです。そう考えると、時事問題を対策する上で、「子供新聞」がもっとも効率的・効果的な学習ツールであることがよく分かります。

2. 知識・教養

知識・教養とはつまり「常識」のこと。中学受験では時事ニュースのほかに、社会の一般常識が問題として取り上げられることが多々あります。もっともわかりやすいのは「選挙」でしょう。ほかにも「環境問題」「バリアフリー」「少子高齢化」「政治の仕組み」など、単なる学校の勉強だけでなく、「社会に興味を持つ」という姿勢そのものが求められるのです。

そしてこのような知識・教養も、時事ニュースと同様、「子供新聞」であれば効率的に、そして習慣的に学習することができます。いってみれば、「子供新聞」は教科書や教材に載らない学習範囲をカバーしてくれる存在なのです。

3. 教科学習

「子供新聞」のメインはもちろんニュースを伝えることですが、しかし実は、多くの学習コンテンツが用意されています。というのも、そもそも「子供新聞」は中学受験を意識して作られているのです。特に『読売KODOMO新聞』『朝日中高生新聞』では、受験生専用の学習コンテンツが用意されています。

たとえば『読売』の場合、あの四谷大塚が監修する各教科の入試問題+解説が定期的に掲載されます。『朝日』では人気講師による各教科の過去問対策に加え、「天声人語」という基礎学力を鍛える上で非常に重要な学習コーナーが用意されています。

もちろん「子供新聞」の学習コーナーだけで受験対策をすべて網羅するのは難しい状況ですが、テスト感覚で問題に取り組んだり、モチベーションを高めたりするうえで、大いに役立ってくれるはずです。

4. 「言葉の力」

伝わりづらい効果なので4番目に記載していますが、当サイトでは最も重要な役割であると考えています。

受験では(もしくは勉強全般において)、

  1. ①参考書や問題文に書かれた内容を正しく理解する力
  2. ②知識をもとに考える力
  3. ③考えた内容を言葉や文章で表す力

が必要とされます。換言すれば「読解力・思考力・表現力」が必要になるのです。この3つの力があれば、自ずと学力は上がり、結果的に受験の成功が近づきます。

では、「読解力・思考力・表現力」はどうすれば成長するのか。その答えは、「言葉の力」にあります。

そもそも、3つの力の根底には「言葉の力(言語能力)」があります。というのも、私たちは「言葉」を読んで理解し、「言葉」で考え、「言葉」を使って表現するからです。そのため、「言葉の力」が向上すると、必然的に「読解力・思考力・表現力」も向上することになるのです。

そして「言葉の力」は、文章を読み続けることで成長します。ようするに、これこそが「子供新聞」のもうひとつの効果といえるのです。新聞は定期的に読まなければなりません。子供たちはニュースを読んだり、知識・教養を吸収したりしながら、知らず知らずのうちに「言葉の力」を身につけているのです。

「言葉の力」が向上すると、「読解力・思考力・表現力」が向上します。「読解力・思考力・表現力」が向上すると、学力が向上します。このように考えると、「子供新聞」の役割は、単に知識のためだけでなく、学力の根本的な成長につながることがわかるはずです。

本当に学力が向上するの?

出典:読売KODOMO新聞公式サイト

こちらは文部科学省の実施した調査であり、その結果から、「新聞を読む子供はそうでない子供に比べて、学力が高い」ことがわかりました。特に注目したいのが、国語B・算数Bの成績です。国語A・算数Bは主に基礎的な知識を問うテスト、国語B・算数Bは応用力や表現力を問うテストです。そして新聞を読む生徒は、A・Bの両方において学力の高いことが分かります。このことからも、新聞は知識・教養にくわえ、知識を応用する能力も同時に高めてくれることが分かるのです。なおこの結果について、毎日新聞社の社長は、新聞の購読による「言語能力の向上」が理由にあるとインタビューで答えていました。

中学受験生におすすめの子供新聞はどれ?

子供新聞には『読売KODOMO新聞』『朝日小学生新聞』『毎日小学生新聞』の3紙があります。そして中学受験生には、『読売KODOMO新聞』と『朝日小学生新聞』がおすすめです。

まずはここから!初心者向け

『読売KODOMO新聞』は、写真やイラスト、図解が最も充実している子供新聞です。とにかく読みやすい・わかりやすい、というのが特徴的で、受験生にかかわらず、どんな子供からも高評価を得ています(子供新聞業界で人気No.1)。もちろん受験生向けの学習コンテンツもあるため、ニュースを読みながら教科学習もできます。また子供新聞のなかでは唯一の週刊(他紙は日刊)なので、毎日読むプレッシャーから解放され、自分のペースで継続できるというメリットもあります。

ただし、面白さを追求しているため、ファッションやマンガなど、受験生にとっては不要と感じるコンテンツが多いという側面もあります。また、なかには日刊を求めている子供もいるため、相対的に「初心者向け」の新聞といえるでしょう。

『読売KODOMO新聞』
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ガッツリ勉強したい方向け

『朝日小学生新聞』は、難関中学合格者の40%が購読する受験生向け子供新聞の王道的存在です。学習コンテンツの分量は3紙の中でも断トツのトップ。また中学・高校ではおなじみの「天声人語」もあり、ニュースと学習面のバランスが取れた1紙といえます。

ただし広告が多く、紙面がゴチャゴチャしていて読みづらいという印象もあり、第一印象では子供に好かれづらい一面もあります。また日刊というプレッシャーもあるため、すでにそこそこ活字慣れしているお子さん向けの新聞といえるでしょう。

『朝日小学生新聞』
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すぎもと

ライター杉本 夏南(すぎもと かな)

2児の母 (長男 10歳 と 長女 7歳)。塾講師や家庭教師の経験を活かし、主に子育てや幼児教育・学校教育の記事を執筆している。

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