読売と朝日はどっちがおすすめ?中高生新聞比較表【2021年最新版】

中高生新聞には『読売中高生新聞』と『朝日中高生新聞』の2紙があります。それぞれ週刊でページ数も20~24ページ、料金もそれほど違いはありませんが、「特徴」や「コンテンツ」は大きく異なります。たとえば『読売中高生新聞』では写真やイラスト、図表に力を入れており、読みやすく分かりやすいのが特徴です。また、高校生向けの英語長文読解コーナーは学習コンテンツとしても大変人気です。一方で『朝日中高生新聞』といえば「天声人語」。中学・高校では朝学としてなじみ深いコラムであり、『朝日中高生新聞』では200字の作文を練習するコーナーとして設けられています。子供新聞はニュース+αの部分が肝であり、2紙の特徴を知ることは大切です。まずは以下の比較表で基本情報を調べ、さらに詳しく知りたい方はそれぞれの詳細ページを確認してみましょう。

中高生新聞比較表

料金
読売 月額850円(税込)
朝日 月額1,200円(税込)
発行日
読売 毎週金曜日
朝日 毎週日曜日
ページ数
読売 24ページ
朝日 20~24ページ
紙面サイズ
読売 タブロイド判
朝日 一般サイズ
お申込みフォーム
読売
朝日
無料お試し購読・試し読み
読売 お試しはこちら
朝日 お試しはこちら
特徴
読売 写真やイラスト・図表が充実しているため、新聞としてかなり読みやすい。長文読解コンテンツ「News English 300 words」と「世界遺産ノート」が人気。また2018年から河合塾の学習コンテンツ「ミライ型学力養成講座」がスタート。
朝日 「天声人語で200字作文」が作文・小論文対策におすすめ。中学・高校では朝学に取り入れているところも多い。「英検」コーナーでは英検3級、準2級対策も可能。
人気コンテンツ
読売 News English 300 words
ティーンのぶっちゃけ!英会話
世界遺産ノート
部活の惑星
ミライ型学力養成講座
朝日 天声人語で200字作文
英検
なやみ伝言板
夢ナビ!お仕事リポート
詳細ページ
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中高生新聞の種類と特徴

中高生新聞は中高生向けのニュースや学習コンテンツを掲載した新聞です。そして中高生新聞には『読売中高生新聞』と『朝日中高生新聞』の2紙があります。それぞれのおすすめポイントが異なるため、事前に確認しておくようにしましょう。

『読売中高生新聞』のおすすめポイント

『読売中高生新聞』の特徴は、まず写真やイラスト・図解が充実しているところ。子供はそもそも新聞を読み慣れていない場合が多く、もしくは読書の習慣すらない子供がほとんどです。そのため、「読みやすさ・分かりやすさ」は中高生新聞選びにおいてとても重要なポイントになります。『読売中高生新聞』は写真やグラフ等の「視覚的解説」を多数用意することで、活字慣れしていない子供でも見やすく、理解しやすい構成になっています。

また、英会話・英語長文・世界史・数学といった学習コンテンツの豊富さも魅力。ちなみに英語学習は動画付きです。

さらに2018年3月から連載が開始された河合塾の新テスト対策コーナー「ミライ型学力養成講座」では、新テストに必要な知識・情報を得たり、問題演習に取り組んだりすることができます。

『朝日中高生新聞』のおすすめポイント

『朝日中高生新聞』の特徴は、ニュースと学習コンテンツに力を入れている点です。特に人気のコンテンツが「天声人語」。2020年度から始まる新テストでは、「思考力・判断力・表現力」を試す問題が出題されます。特に「記述式問題」の対応力を鍛えるために、「天声人語」を活用した学習法はとても効果的です。もちろん小論文や作文対策としてもおすすめ。

その他学習コンテンツに、英検3級・準2級(旧試験)の過去問に挑戦するコーナーや、学習に役立つ情報を特集したコラムが用意されています。

ちなみに、『読売中高生新聞』が「横書き」であるのに対し、『朝日中高生新聞』は一般的な新聞と同じ「縦書き」です。

読売と朝日はどっちがおすすめ?

小学生版同様、中高生新聞は読者である「本人=子供」に選ばせる方法がベストです。子供新聞には特徴があり、子供によって「合う・合わない」が明確に表れるからです。

しかし小学生新聞がそれぞれに個性的で、好みがはっきりと別れるのに対し、中高生新聞2紙は構成がかなり似通っているため、やや優劣をつけやすい状況にあります。

そして結論からいってしまうと、当サイトによる現時点での評価では、『読売中高生新聞』のほうがおすすめです。

ニュースコンテンツ

ニュース欄には『読売中高生新聞』『朝日中高生新聞』ともに全6ページを割いています。

『読売』・・・「巻頭+2ページの大特集」+「その他ニュース×2ページ」+「週刊ニュースまとめ×1ページ」

『朝日』・・・「ニュース×3ページ」+「週刊ニュースまとめ×2ページ」+「マンガ形式×1ページ」

『読売』は大きなニュース+細々したニュースを少々という構成であるのに対し、『朝日』は細々したニュースのみ、といった印象です。構成に若干の違いはあるものの、どちらも同じページ数を割いているため、これについては優劣をつけがたい状況です。

ただし、『読売』のほうがやや写真や図解等が多く、読みやすいところはあります。また『読売』は「横書き」、『朝日』は「縦書き」で書かれていますが、子供の場合は「横書き」のほうが読みやすいようです。

そのため、読みやすさ・分かりやすさの観点で評価すると、『読売中高生新聞』のほうがわずかにリードしていると考えられます。

学習コンテンツ

中高生新聞の評価が『読売』に傾いてしまったのは、ここに理由があるといっても過言ではありません。というのも、小学生版では読みやすさの『読売』、学習コンテンツの『朝日』という一種の「住み分け」ができていました。

ところが『朝日中高生新聞』はエンタメ系コンテンツを増やすなど、全体的にバランスを意識した構成になっており、その分セールスポイントであった学習コンテンツの魅力が半減しているように思われます。しかも皮肉なことに、『読売中高生新聞』の学習コンテンツは優秀なコーナーばかり。両紙の学習コンテンツ構成は以下の通りです。

『読売』・・・[教科学習]英会話・英語長文・数学・世界史 + 新テスト対策

『朝日』・・・[教科学習]天声人語・英検 [読み物]学習系コラム×2

2紙ともに学習コンテンツに4ページを割いています。しかし、『読売』が全4ページで教科学習ができるのに対し、『朝日』ではうち2ページが読み物系のコラムになっているため、教科学習に役立つのは実質2ページのみ。また『読売』の英語学習コンテンツは動画付きなので、リスニング・スピーキングの練習もできます。

さらに『読売』では2018年3月から河合塾の新テスト対策がスタート。月1の連載ですが、通常紙面+4ページの計8ページを学習コンテンツに費やし、しかも受験生なら敏感にならざるを得ない「大学入学共通テスト」対策ができるということで、早くも評判を呼んでいる状況です。

一方、『朝日』の対抗馬は「天声人語」。「天声人語」は小論文や作文対策だけでなく、新テストの記述式問題対策にも活用することができる非常に優秀なコラムです。『読売』にはこの「天声人語」に相当するコンテンツがないため、これこそが『朝日』の最大のウリといえます。

ただし、書き写しや作文の練習であれば、必ずしも「天声人語」である必要はない、という意見もあります。興味のある記事を「天声人語」風に利用すれば、十分に効果を得られるからです。

そのため、学習面においても『読売中高生新聞』のほうが優れていると評価できると思います。

コミュニケーションコンテンツ

中高生新聞には一種の「読者投稿欄」が用意されています。あまり重要なコンテンツではないかもしれませんが、同世代の子どもたちの意見を知ることのできるコーナーとして、2紙ともに大切にしているようです。

ただし、『朝日』は読者投稿を掲載するページを1ページ設けているだけですが、『読売』はかなり本格的。まず紙面に2ページを割き、さらに専用のスマホアプリを用意。アプリ上でアンケートを取ったり、意見交換ができたり、さらに芸能人に相談できるコーナーまで設けられているほどです。

そもそもコミュニケーションコンテンツに興味のない子供であれば、あまり影響を受ける要素ではありませんが、一応こちらについても『読売中高生新聞』がリードということになります。

総合評価

上記のポイントを踏まえると、総合的にみて『読売中高生新聞』のほうが優れていると評価できるかもしれません。しかも、『読売』は月額850円(税込)、『朝日』は月額1,200円(税込)と、料金的にも『読売』のほうが安いという状況です。

そのため、2018年4月現在、そしてあくまで当サイトの独断と偏見で評価した結果、おすすめの中高生新聞は『読売中高生新聞』である、という回答になりそうです。

ただし、新聞の構成は日に日に新しくなるため、今後評価が変わる可能性も十分にあります。またあくまでも『読売』と『朝日』を比較した場合の話であって、『朝日中高生新聞』自体に問題があるという意味ではないのでご注意ください。

中高生新聞ってやっぱり読んだほうが良いの?

出典:読売KODOMO新聞公式サイト

中高生新聞には、「言葉の力」を育て、「読解力・思考力・表現力」を向上させ、ひいては学力を向上させる効果があるといわれています。

実際に上のグラフのように「新聞を読む子供は学力が高い」という調査結果もあります。ちなみにこの調査における「学力」には、知識だけでなく思考力、表現力(記述式問題)も含まれます。

現高校1年生が受験することになる「大学入学共通テスト」では、「思考力・判断力・表現力」が試されます。特に先日のプレテストでは、記述式問題の正答率が極めて低いことが分かり、子供たちの考える力や書く力の弱さが露呈されてしまいました。受験が変われば学校教育も大きく変わります。今後は学校教育でも、考えたり書いたりする機会は増えるかもしれません。

そのため、「言葉の力」を育ててくれる中高生新聞は、これからの子供たちにとって大きな役割を果たしてくれるはずです。

もちろん、中高生新聞で得られる「知識・教養」も重要です。知識があれば、国語や社会、小論文などに役立てることもできます。さらに新テストでは、「全教科」で「社会にかかわる問題」が出題されているため、文系・理系を問わず、最低限の知識と教養は持っておくべきなのです。

上記を踏まえると、習慣的に文字を読み、知識を身につけるために、中高生新聞はおすすめの学習ツールといえます。

あいだ

ライター相田 浩二(あいだ こうじ)

個人塾の経営者。「受験テクニック」に頼らない考える勉強法をテーマに、子どもたちへの教育はもちろん、講演会も開催。家族構成は妻と12歳の娘と猫1匹。

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